2004.4.30 開きなおる議員

柏村議員のホームページに先の発言に対する釈明が出ていた。ま、平たく言えば開きなおりである。激励のFAXが多かった、だから俺は正しいと、まぁこんな具合。

この絶対的な「俺は多数派」なる自信は、どこから来るのだろう。実に不思議。しかも、「俺たち=日本国、日本国民」「やつら=反日的分子」という風に括る。これを短絡的で幼稚だと言って批判するのはたやすいが、こういう物の考え方をする人が案外この国には多数存在するのかも知れないと考えると、なんだかうすら寒くなる。

戦前/戦中は、反体制の思想を排除する組織があったと聞く。もちろん、僕には憲兵に睨まれた経験なんかないし、非国民と指さされたこともない。どちらも歴史に学んだことである。でも、戦後60年になろうという今の世の中、ちょっと間違えればまた同じような社会が到来し得るのだなと、今回の人質事件ではそういう恐さを感じてしまった。 自由な思想、行動の多様性を認めない社会なんて、北朝鮮と同じだということに、一体どれほどの人が気づいているだろう。

どんな素晴らしいアイディアも、異なる立場から来る苦い意見によって常に鍛えていなければ、いずれ形骸化し、腐敗する。右だろうと、左だろうと、相手の言う事を頭ごなしに否定しているうちは、正しい思想には近づけまい。

話は飛ぶが、4/24日からの中日新聞/東京新聞に、拘束されて解放された二人組のうち一人、安田純平さんの手記が連載されていたらしい。本文はこちらで、拘束の背景が良くわかる。やっぱし取るなら東京新聞なのか??

2004.4.29 さよなら、ことえり and Safari

今日は論文投稿の締切日の前日。まず、学会のサイトに登録をしなくてはならない。著者情報その他を Web で入力していたら、どうしても出て来ない人名がある。ことえりの辞書が貧弱なのは前からわかっていたが、ここまで使えないとは思っていなかった。

で、部首入力しようと思って入力パネルを一生懸命いじっていたら、漢字を確定するはずのリターンキーで入力途中のフォームが送信されてしまった。なんということだ。無論、キャンセルできるように Web サイト側が設計されていたが、それまでに文句たらたら言いながら30分くらいかけて打ち込んだ内容が全部パーだ。

あまりの出来の悪さに思わずどなったら、寝ていた子供が起きてしまった。こういうのを泣きっ面にハチと言う。泣いたのは子供だけれど。愚息よ、ごめん。父はことえりを捨てることにしたよ。ついでに文字化けしまくりの Safari も。もう、今日と言う今日は許さん。おまえなんかいらない。

かといって、代わりのIMを持っているわけではないので、なにをしたかといえば...

VirtualPC 起動!

弱すぎる...あまりにも情けなさ過ぎる...が、Mac がボロなんだからしょうがない。せっかくOSが堅牢なのに、何でこんなに辞書がヘボイの? 個人的には IME以下だと思っているんだけど。だいたい、「ススム」って打ち込んで変換するとどうして「ススムむ」になっちゃうんだよ。一文字多いって。ああもう、人名用の漢字くらい読みで出なくちゃ仕事に使えないじゃん。廣だよ、廣。ことえりでこの文字がどうやったらでるのか...あぁ、こうと読めばでるわけね。もう遅いって。

あーあ、EGBRIDGEでも買うか...めんどくさいけど、やっぱしことえりのままじゃダメなんだな。こういう所は、MacOS7の頃からの伝統ってわけか。

2004.4.27 反日的分子と198万円

自民党の柏村参院議員が、イラクで人質になった人達について「イラク派遣に公然と反対していた人、そんな反政府、反日的分子のために血税を用いることは強烈な違和感を持たざるを得ない」などと発言したそうだ。私などは、そういう発言にこそ強烈な違和感を持ってしまったよ。

まぁ何を発言しても自由だけれど、「反日的分子」というのはずいぶん物騒な言葉だなと思った。この人、地元テレビのキャスターだった人らしいけど、自分と思想の異なる人間にラベルを張って排除しようとするのは、実に田舎っぽい恐い考え方だと思う。排除ではなく、議論し、説得すべきなのだ。

にしても、自分は常に多数派で確実に「親日的」だという自信がなければ、こんな発言は出来ないよなぁ。あーこわいこわい。この人のホームページ、「道路は福祉だと思ってます」なんて書いてあるしなぁ。ある意味、本音で語っちゃう人なのかも。地方の福祉のためなら、首都圏サラリーマンの「血税」をいくらでも投入していいんですかい?

そういえば、外務省は人質から金を巻き上げるらしいですね。あーあ、またフランスあたりから笑いものだな、これは。外務省って、言わば日本国の宣伝係も兼ねてるはずだろう。「イラクの人達を嫌いになれない」と発言した人と、「*テロリスト*には屈しない」と発言した人と、どちらが結果として効果的な宣伝であったか、良く考えてみよう。

2004.4.23 銀河鉄道の夜

以前、このページから何気なくダウンロードしてあった宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」。ふと、ここ数日の電車の中で読んだのだが、名作と言われるものの味を再び噛みしめたような、不思議な気分がする。

実際、前にこの作品を読んだのははるか昔で、ストーリーはおろか登場人物の名前すら完全に忘れているほどであった。正直、実はこれを読むのって初めてなんじゃないかと思って読みはじめたくらいなのだが、物語の中盤、銀河鉄道の描写に入ってすぐ、主人公の親友がすうっと前の席に現れたシーンの冒頭にあった「ぬれたようにまっ黒な上着を着た」という一文で、びびっとストーリーのラストの記憶が甦ってしまった。記憶の悪さには常に自信のある私に取って、これはちょっと驚きの体験だ。

この一文でストーリーの輪郭を思い出したので、あとはそれを再確認するだけだった。正直、最初はひょっとして自分の記憶が間違っているんじゃないか、童話なんだからそんな悲しい結末じゃないだろう、などと疑いつつ読み進めたのだが、次の章でまた伏線が現れて、なぜこの親友がそうなったのかと言う、言わば事件の原因まで思い出してしまったので、もう自分の記憶にしまわれていた結末からは逃れようがなかった。

でも、結末がわかっていてこの作品を読むと、描写がとても丁寧で示唆的であることがわかって、あー人々に愛される作品と言うのはこういう物かと再確認した次第。ささくれ立ったニュースが多い中、なんとなく癒された気分になった。

しかしなぁ、いま銀河鉄道に乗ったら座る席がないかもしれないなぁ...きっとイラクの子供達で満員だよ。

2004.4.22 某国支援企業

こんなリストを発見。コーヒー屋とハンバーガー屋、ドリンク屋はほとんど縁がない...が、ハンバーガー屋の社債を持ってるなぁ。証券屋に言われるままに買った奴だけど、やっぱし買うべきじゃなかったか。むー弱い。そういえばこないだ KitKat も買ってしまったしなぁ。

とはいえ、一番我々の業界に関係するのは、やっぱしイソテル。 イスラエルの工場って、そー言う所に立っていたんだねぇ。で、リストにも描いてあるけど、Mac なら良いということにもならないわけで。Windows も手を切れてないし、あーやっぱ全然ダメじゃん。

唯一自信を持って縁がないと言い切れるのは、出銭くらいなもんか。まったく、嫌な世の中だねぇ。

2004.4.21 エフィシオンノート復活

先日突然死したノートパソコンの修理が上がって来た。結局、マザボ交換とあいなった。工場修理となったが、HDDの中身が保存されていたのは助かった。

直ったのはめでたいが、ちょっと疑心暗鬼になってしまって、最近始まったメモリ増設サービスに申し込もうかどうしようか思案中。だって、また壊れたら嫌だもの。 512MB だともう少し動作がきびきびするかもなぁ。半年くらい使って様子を見てから考えよう。

ところで、くるそーモデルではキーボードを英語版に変更するサービスもやっているようだ。えふぃしおんモデルでもやってよ、シャープさん。

2004.4.20 スペインかっこいいぞ

イラク撤退を開始、5月末にも完了だそうだ。兵を引くと言うのは、間抜けな奴には決して出来ないことだから、こうした毅然とした決定には喝采を送りたい。案外、米政府中道派との連携プレーなのかも。

同じラテンで注目したいのがイタリアの動き。世論調査によれば既に駐留反対が57%。イタリア国民、頑張れ。

もしこれ以上紛争が続いて、混乱が止まらず、イタリアやオランダが撤兵を決めた場合、どこぞの属国はどうするつもりなのだろう(シミュレーションくらいしてるよね?)。意地でも尻尾を振るんだろうか。そういえば、つまらん役人の面子にこだわり、現場で孤立する自軍を見捨てるのは帝国政府の十八番だった。果たして今回もそうするつもりなんだろうか。それとも、自国の兵士を守る意志位は持ち合わせているんだろうか。どうも市民を守る意志はなさそうだけれど。

考えられるシナリオはこんな感じ?

私はイラクで水道を直すのが「自衛」だとは思えないので、さっさと帰って来る方が良いと思っているけど(そもそも、ミサイルでぶっ壊した国が責任を持って直すべきだし)、いずれにせよ、外務省の能力が問われるなぁ。さすがに真珠湾の時みたいなヘマはしないと願いたい。

2004.4.17 国旗国歌法

こちらの記事を興味深く読んで、国旗国歌法なる法律の存在を知る。そういえば、なんか話題になってたなぁ位の意識だ。法律そのものも、こんなにシンプルなの見たことないや、って感じ。

で、最初の記事に戻る。そもそも新聞を読む時、社説なぞまぁまず読むことのない私にとって、その比較はとても面白かった。読売の「社会の常識」とか、産経の「日本の公教育」とかいった言葉はどうにも気持ち悪く、朝日の正論ぶりもなんだか普段と違う感じがした。

この手の議論をどんどんやれと言う意見には大賛成。都も、普通この手の処分って表立ってはやらず、「指導力不足」とかいって昇格を遅らせたりして陰険にやるところを、正面きって挑戦しているところが面白いと思う。処分された側が憲法19条に訴えるのはわかりきっているから、訴訟は規定路線なのだろう。案外、最高裁まで戦えばそろそろ勝てるだろうと言う世の中の右傾化に対する読みがあったのかもしれない...あるいは単に何にも考えてなかっただけかもしれないが。

さて、私はどう思うか? 国旗はねぇ、ちょっと変えた方が良いかも。日の丸じゃなくてサ、やっぱ日本人ならこれで決まりだよね。え、違う? でもこれって Cool じゃない?

次に国歌。国歌はさぁ、やっぱりこれしかないよね。え、だめ? すごく良い曲だと思うんだけどなぁ。

戦う教師達については尊敬するけど、卒業式で立たないとか、そういうケンカ上等な戦略よりも、「代わりにこれを使いませんか」みたいな新聞広告を出すとか、例えば朝日と組んでキャンペーン張るとか、何か他にもあるんじゃないかなと思ったりはする。

2004.4.16 3人質解放

まだ二人残ってるわけだが、これで日本は「イスラム宗教者委員会」に借りが出来たということになる。まぁ三人の命があって良かった。田中氏の国際ニュースによれば、酷く殺されている「民間人」は傭兵だったりするそうだから、実際に彼らがイラクでやっていた活動のおかげで、間一髪(?)殺されずにすんだのかもしれない。

一方、犯人の声明文。「あなたたちは米国による最初のテロである広島、長崎の被害者である」とは恐れ入った。そうか、あれはテロだったのか...最近は、無差別大量殺人のことをテロと言うのかしらん?

にしても、アメリカが攻撃をハイテク化すればするほど、それに対する抵抗はローテク化し、関係ない人まで巻き込むことにならざるを得ないわけで、結局のところアメリカが全て悪いと考えておいて問題ないのでしょうかね。現場の兵隊も酷使されているようだし、戦争ってほんと救いがない。

話は思いっきり飛ぶが、「救いがない」で思い出したのが これ(元ネタは Hotwired)。読んでいると背筋がサムーク、頭がオモーク... もう20年も経つんだなぁと考えるのだが、ばらまかれた毒の強さから見れば「たった20年」なのである。科学も救いがないのかしらん。

2004.4.15 おもちゃヒコーキ

タカラのAirHogsって面白そう! ただ、日本では広い場所を確保するのが一番の問題だろうなぁ。河原も公園も、週末は人でいっぱいだし。製造元はこちらで、こういう遊びの開発にはやっぱり広い土地が必要なんだと思わされる(ちょっとおおげさか :-)

にしても、圧縮空気で飛ぶ奴はなかなかヨサゲ。一個欲しいなぁ...ああどこで飛ばそうか。

2004.4.14 赤ちゃんから英会話

このアンケートによると、3歳以下の赤ちゃんのうち 12.8% が英語を習っているんだそうだ。これくらいの年齢で「習っている」ということにどの程度の意味があるか不明だけれど、それ以前に、いかに親世代の英語コンプレックスが強いかということと、それにつけこむ教育産業がいかに栄えているかという図が見て取れる。

外山さんに言われるまでもなく、日本語もまだおぼつかないうちから英語をやることにたいした意味はないと思われる。NHKの番組で完璧な日本人発音で「イートー! (eatのことらしい)」とか「ヤミー! (yummy)」とか叫んでいる親子を見たことがあるが、それって通じるのかとか、そんなの覚えて何の役に立つのかとか、いじわるな事を思ってしまうし。 ま、子供の吸収力ってブラックホールのようだから、大した悪影響もないと思うけど。

どうせ暗記するのなら、それこそ論語でもそらんじた方がはるかにかっこいいと思うので、うちの子はそういうようにしたいなぁ。「論語読みの論語知らず」になる可能性も高いが...

2004.4.13 RENAって何だ

最新号の日経コミュニケーション、特集1のタイトルは「RENAって何だ」となっている。私も知らないから是非教えてもらいたいと思って頑張って読んだのだが、結論としては「RENAって何だ」というタイトルに帰着してしまった。ある意味、すごい特集である。空疎なること、春霞が如しと言ったところか。

にしても、RENAって何だろう?

2004.4.10 エフィシオンノート

壊れた。憮然。HDDは回るが、画面が出ない。BIOSのどこかで止まってる感じ。まだ買ってから2ヶ月なのに。どうしたことだろうか。メードインジャパンの神通力も失せてるなぁ...

にしても、また修理を依頼しなくちゃならないとは。とほほ。ついてない。

2004.4.9 3邦人人質

雑誌カメラマンに、ストリートチルドレン支援ボランティア、劣化ウラン弾反対活動家。3人とも、テレビカメラの前で喋っている映像があるくらいで、わりと有名人であるようだ。危険で普通の人なら行かない国に、あえて滞在するリスクには、それなりのリターンが期待できたのかも知れないが、今回はリスクが顕在化してしまったということか。

官房長官は「我々はイラクの人々のために復興支援活動をしているだけなので、撤退する必要はない」という、まさに用意していたような見解を述べていたけれども、猶予として与えられた3日間を日本政府がどう使うのか、興味深い。

個人的には、交渉の戦略として撤退のポーズを取るくらいのことはすべきだと思うのだが...3日間というのは日本の組織にとってはあまりに短い。グダグダ言っているうちに人質が燃やされてしまうようなことがないよう、希望、します。

それにしても、暗いニュースが多いよなぁ...世の中クラーイ、クラーイ。 ちなみに、今回の件、外務省ホームページのトップには見当たらない(やる気なさげ)けど、渡航情報には速攻で載っている。偉いぞ > 担当者

追記:その後、外務省ホームページにももちろん掲載された。夜更新するか朝更新するかと言う話。

追記2:今回の件では JMM で「from 911/USA レポート」を連載している冷泉さんのコメントに、なるほどと思った。web にはのってないので要約するに、今回の件を言わば利用する形で、イラクがベトナム化する前に、そそくさと撤兵するのが一番賢明だということである。最悪のシナリオは、日本政府が人質救出を米軍に依頼し、その米軍がイラク市民を「誤爆」「誤射」などの形で殺戮した上、結局人質の命も助からないというもの。首相には、明治の元勲達のモチベーションを思い出してもらいたい。彼らは列強諸国から劣等国民の烙印を押されまいとして、背伸びしたのである。はたして日本は独立国なのか。やっぱりトリコロールの星影に過ぎないのか。今回の対応如何で、これが明らかになるのではないか。

2004.4.8 若者と偉い人の会話

註:これはフィクションです。

2004.4.7 Ethereal memo

ふと、Etherealで、自分のマシンから出るTCPパケットのヘッダチェックサムが全て incorrect になっていることに気付く。んー、これって checksum offloading のせいかなと思ったらやっぱり FAQに書いてあった。必要に応じて ethereal でのチェックを外すとよい、とのこと。

ちなみに FreeBSD の ti ドライバである。載っているチップは TIGON2 だけれど、今となっては年代物かなぁ。

ti0: flags=8843<UP,BROADCAST,RUNNING,SIMPLEX,MULTICAST> mtu 1500
        options=13<RXCSUM,TXCSUM,VLAN_HWTAGGING>

2004.4.6 Power48

その筋の人にはとっくに知られていたのかもしれないが、今日のPCウォッチの塩田氏のコラムを読んでいて、おおっと思ったソフトが これ。おいおいー、本物だよー。しかも HP48SX, 48GX, 49G の3つが切り替えで動くんだって。

さっそく寝るのも忘れてインストール。すげー。良くできてるー。CLIEを買ってから、「もってて良かったぁぁぁ!」と心底感じたのは今回がはじめてかも知れない。こりゃもう、使い倒すしかないでしょう。

が、マニュアルがないんだな、これは。正しくは、Power48 というエミュレーションソフトのマニュアルはあるんだけど、HP48 を使いこなすためのドキュメントはついてこない。で、amazon に行くのだけど、定番の The HP-48 Handbook なんかは絶版売り切れ。うーん困った。

とりあえず入手が容易なこれを買ってみた。早くこないかなぁ。

2004.4.3 ネタなし

なんだか忙しくて心に余裕がなく、ネタが思い付かない。ネタの生成頻度で健康管理ができそうだ。また箇条書きでごまかしてみる。

[2004.3]